スポーツジムで、エアロバイク運動をしている間は、イヤホンをして、見たいチャンネルを選び、
テレビを見ることにしている。
NHKが相撲を生放送中だったので、それはやめて、隣のテレビに目を移した。
すると、そこでは、ありえなく不気味なドラマを再放送していた。
全編に愛と憎しみが咲き乱れ、とことんまで人間の本質を描いたドロドロの愛憎劇『牡丹と薔薇』
東海テレビ?フジテレビ系列で、
大圍通渠 2004年1月5日から3月26日まで放送された昼ドラらしい。(全60回)
「ボタバラ旋風」をも巻き起こしたという、スゴさ、私が、目を奪われるのも無理はない。
ちなみに、中国でも、2007年1月15日から『牡丹與玫瑰』のタイトルで、毎日22:00から中国CCTVで放送されたが、
中国では「CCTVは公の場で謝罪しろ」など反発が相次いだとか。
あの、なんでもあり、の(ように感じる)中国人でさえ、ビビるんだから、
私のような気の小さい人間が見れば、
屯門通渠何をかいわんや、である。
ぎょぎょっとするような、わざとらしい悪趣味の作り込みに、またまたコワイモノ見たさの血が騒いだ。
見せ物小屋の前で、フリーズする子供のように。
オドロオドロシイ内容。
恋人に捨てられ、遺書を書く看護士のオンナ(キャスト/川上麻衣子)。
内容が、ありえない。
今時、なに? あれ?
「そいとげられない二人なら、先にあの世で待っています。」→ めまいクラクラ。
次。
さっさと、鬱陶しい粘着質タイプの恋人を捨て、お金持ちのお嬢様(キャスト/北原佐和子)と結婚するオトコ。
お嬢様の邸宅で誕生日パーティー
荃灣通渠。
義父から、娘婿のオトコへのプレゼントは、大手ゼネコン会社の設計部長への昇進。
お嬢様からは、手作りの心をこめて刺繍したネクタイ。
モチーフは、牡丹と薔薇。この世のものとは思えないデザイン。脈が、止まりそうだ。
あんなチャッチイ、ダサいネクタイをさせられるオトコ、いったいどこに、どういうシチュエーションで着用する?
贈った側も、そんな気の毒なネクタイをした夫を、目を細めて、嬉しそうに眺められる?
あのネクタイのデザインそのものが、このドラマ、そのものだ。
パパ(オヤジ)は、定番の膝丈ガウンを着て、ブランデーグラスをゆらゆら揺らす。
(これって、ギャグまんが「パタリロ」に出てくる人と、同じ?)
威張り方が、シーラカンス並にオカシイ。テンション高すぎだし。
セリフ、身のこなし、すべて漫画。あれは、笑わせるドラマなのか?
シュールなギャグが満載だ。
夫婦でダンス(ブルース?)を踊ったり。もういいって。
ダンスの時にかかっている曲が、これまた、すごい歌。失神しそうになる。
高い笑い声に包まれた幸せなシーンを、外からじっとガラスの窓越しに看護士のオンナが見ている。
これは、どうやら「第7話」のようだが、やはりギャグドラマなんだと確信した。
不気味さが売り、でもギャグだ。